このブログは2017年9月にCitrix本社クラウドサービス部門のJi Zhangが執筆したブログ「How to Use the New Linux VDA Image Service to Create a Linux Machine Catalog in Azure」を日本語訳(意訳含む)したものです。
■サマリー
- Citrixは2017年8月にCitrix Cloud の新しいサービス「Linux VDA Image Service」 のリリースをアナウンスしました。
Citrix Linux VDA Can Now Be Provisioned at Scale on Microsoft Azure
- Linux VDA Image Service を使用して、Azure 上にMCS で展開可能なLinux VDA のベースイメージが作成可能です。
- Linux VDA ベースイメージの作成方法からMCS を利用したAzure 上への展開方法について解説したStep-by-Step ガイドになります。
■以下本文
新しいLinux VDA Image Service を使用すると、Azure へMCS で展開する事に対応したLinux VDA イメージ(VHD イメージ)を簡単に作成できます。このVHD イメージをベースイメージとして使用して、XenDesktop からマシンカタログを作成できます。 本ブログでは、このサービスによって生成されたベースイメージを使用してLinux VDAマシンカタログをプロビジョニングするために必要な手順を詳細に説明します。
Linux ベースイメージの作成方法は?
このサービスの使用を開始する前に、Citrix Cloud のアカウントとMicrosoft Azure の有効なサブスクリプションがあることを確認してください。
Linux VDA Image Service は次の手順で使用してください。
- Citrix Cloud にサインインし、Labs Services セクションに移動し、Linux VDA Image Service を選択します。
- Start をクリックします。 そのサブスクリプションでLinux Image VM を作成するには、Citrix Cloud にMicrosoft Azure アカウント(サブスクリプション)が必要です。その後、そのOSディスク(VHD)をベースイメージとして使用できます。 Login ボタンをクリックして、ここにAzure の認証情報を入力してください。 ホスト接続の作成に使用したのと同じAzureサブスクリプションを使用してください。
- Azure にログインしたら、イメージ作成プロセスに必要な情報を入力します。アスタリスク (*)の付いた項目は必須です。 複数のAzure サブスクリプションをお持ちの場合は、イメージVM を作成するサブスクリプションを選択してください。現在のところ、Location は「West US」 のみになります。 イメージを別のLocation に作成する場合は、Azure Storage Explorer をこちらからダウンロードできます。 West US でイメージを作成した後、イメージを保存したいLocation にコピーすることができます。
https://azure.microsoft.com/en-us/features/storage-explorer/
- Linux イメージVMはバックグラウンドで作成され、プロセス全体で15分程かかる事があります。イメージVM が作成されると、VM はオフになります。ツリービューが表示され、イメージの検索場所がユーザーに表示されます。
MCS を使用したLinux マシンカタログの作成
- Citrix CloudポータルよりCitrix Studioを起動し、左ペインよりMachine Catalogsメニューを表示します。
- Machine Catalogs を右クリックし Create Machine Catalog を選択してマシンカタログ作成ウィザードを開始します。
- Introductionが表示されます。Next をクリックします。
- Operating System ページではServer OS を選択してNext をクリックします。
- Machine Management ページではCitrix Machine Creation Service (MCS) を選択し、Resources リストよりAzure のホスティングリソースを選択して、Next をクリックします。
- Master Image ページで、ツリービューよりマスターイメージを選択します。一番上のレベルには、XenDesktop によって作成されたMCS カタログを表すものを除いた、サブスクリプション内のすべてのリソースグループが表示されます。特定のリソースグループを選択して展開すると、そのグループ内のすべてのストレージアカウントのリストが表示されます。リソースグループにストレージアカウントがない場合、そのリソースグループの下に項目は表示されません。サブスクリプションに手動で作成したVM をホストするためにいくつかのリソースグループとストレージアカウントを手動で作成していた場合は、それらのすべてのリソースグループ、ストレージアカウント、コンテナ、およびVHD が、プロビジョニングに使用しないものも含めてMaster Image ページに表示されます。マスターイメージを持つストレージアカウントを選択します。ストレージアカウントを展開すると、コンテナのリストが表示されます。マスターイメージVHD を持つコンテナを展開し、カタログのマスターイメージとして使用するVHD を選択します。
- ストレージタイプを選択します。 XenDesktop は、Azure 上にVM をプロビジョニングするためのストレージとしてスタンダードストレージとプレミアムストレージをサポートしています。 どちらのタイプのストレージアカウントでもマスターイメージVHD をホストできますが、VM をAzure でプロビジョニングする場合、XenDesktop は選択したストレージタイプに基づいて新しいストレージアカウントを作成します。
- 作成する仮想マシンの数を入力し、VM インスタンスのサイズを選択して、Next をクリックします。 前の手順で選択したストレージタイプでサポートされているVM インスタンスのサイズのみが一覧表示されます。 Linux VDA の場合はStandard_A2_V2 のサイズを推奨します。
- Write Back Cache ページではすべてのチェックを外してNext をクリックします。
- ネットワークカードおよび関連するネットワークを選択します。サポートされているネットワークカードは1つだけです。選択後、Next をクリックします。
- 展開先のリソースロケーションのドメイン(およびOU) を選択し、Account naming scheme 欄には展開するVM の命名規則を入力します。Next をクリックします。
- 作成するカタログのSummary を確認します。作成するマシンカタログの名前を入力し、Finish をクリックしてVM のプロビジョニングを開始します。
- プロビジョニングが完了すると、Azure アカウントの新しいリソースグループが作成され、プロビジョニングしたカタログのすべてのVM 、ストレージアカウント、およびネットワークアダプタがホストされます。 プロビジョニング後のVM のデフォルトの電源状態は、停止(割り当て解除)です。
以上でMCS によるLinux VDA の展開は完了です。
本機能を利用することで、Azure からLinux OS をVDIとして提供することが容易に実現できます。現在はLabs(プレリリース版) のため正式サポートではありませんが、検証 / 評価用途では利用可能ですので、是非ご利用ください。